新公は上手の座席で

タカラヅカファンなら新人公演を観劇する上級生の皆さまがどの辺りに座るのか、よっくご存知のことと思います。

今回の私の座席は上手ブロックの端っこだったので遠いだろうなぁと思っていたのですが、あにはからんや、よっく見えたのです!皆さまがしずしずと順番に着席されていく姿が

まち君みっけ、わぁゆうみちゃんキラキラビジューの襟のお洋服が可愛いっ、かりは眼鏡をかけてるんだね、まなはるもだ、さきちゃんは?さきちゃんどこ!いた!可愛いぃ白いぃ、あんりちゃんたら顔まん丸デコルテ綺麗、翔くんイケメンだ、がおり〜、だいちゃ〜ん、だいもんっ、キャー真面目な顔のちぎちゃん筋張っててリアル男子というか大人の男の人みたいでもお肌はツルツルだね以上、私の心の声でした

ちぎちゃんは席につくと隣のにわさんと楽しそうにおしゃべりして笑ってました

開演アナウンスはひとこらしい甘い声でした。

本公演初見の時に見逃したので、佐平次が下手から出てくるのをしっかり待ちかまえておりましたよ!水色の羽織を着たひとこ佐平次さんは、な〜んか色っぽくて、ええとこのボンボン、若旦那みたいでした

太鼓のバチは取れそうだったんだけど手元から滑り落ちちゃってました。でも、そのアーララ感も佐平次っぽく、そして下手の袖から顔をひょっこり覗かせるところはバチをつのとか耳とかみたいにしてるちぎちゃんとは違いピノキオの鼻のようにしてました。あ、変えてる!って思ったらこの新公終演後のひとこのご挨拶を聞いてて、ウンウンなるほど!と納得したように、新人公演だからと甘んじていませんでした

落語が原作のコメディ作品だし、タカラヅカといえどもカッコイイだけじゃなくて笑わしてナンボだ!という気合いと根性とやる気があったのでしょうね。

とにかく、理想実現家のひとこに、お芝居好き舞台好きの叶ゆうり君が側についていたら、ま、そりゃ鬼に金棒ですよね。きっと二人が中心になって新公内の生徒たちで話し合いと実践と研鑽とが繰り広げられてきたんだろうな、と観てて思いました。

今まで観た新人公演の中で一番良かったとちぎちゃんが言ったのは、たぶん、そういうところを評価したのではないかなぁと思いました。お客様に楽しんで観てもらいたい、観てもらうんだ!っていう、その心意気と姿勢に

お芝居の居方とか、スターとしての魅力がどうとか、それは本人が悩んで考えて経験を積んで磨かれていくことだし、きっと、雪組のトップスターのちぎちゃんが自分が伝えられることで雪組育ちのひとこの心に残していきたかったのは、そういう舞台に向き合う心意気と姿勢だったんだろうなと。だから、ヨシ!伝わった!と新公を観てて、とっても嬉しかったんだろうなと思いました。

長兵衛ゆめ真音ちゃん女の子っぽい顔立ちなのに、潔くお父さん役を演じ切ってました。表情も豊かだし、仕草も愛すべきオヤジ見た目を覆す、そのガッツがいとおしかったです

鬼島麻斗海怜クン下級生なんだろうけど、このオジさんの役を楽しんで演じている様子が伝わってきました。表情もよく動くし、笑いの間も良い。52歳!っていうところ笑えてしまった舞台度胸も良さそうでした。

金造叶ゆうり君生き生きとしてました癖のある役を演じさせたら右に出るものはいない、すでにそういう役者さんですね。金ちゃんを演じながら時、コントっぽく叶ゆうりが顔を出すんだけど水も滴るいい男!とかね、それはまぁ、コメディの舞台の面白さでもあるから、ま、いっか

徳三郎諏訪さきちゃん安心して観ていられますね。けど、優等生が真面目に不真面目を演じているというムリがあるというか。

高杉縣千クン彼女のお芝居って、取って付けたようなんですよね。日の本の国をでっかいビジョンでもって考えているという懐の大きさはいずこ?ハートが感じられませんでした、私には。

こはる彩みちるちゃんヒロインっぽい作りで、声質もおそめと似ていて勿体なかった。もっといけすかない女郎に作れば良かったのになと思いました。陽なヒロインに対しての陰な感じで

おそめひまりちゃん丸顔で元気で明るい女郎というよりお茶屋の看板娘な雰囲気でした。でも、おそめに必要な愛嬌と、ひとこ佐平次が惹かれた?どこか能天気なたくましさがあって良かったです

佐平次ひとこどうしたって色っぽい優男なんだけど、二枚目の男役だからっていう変な自意識は全然ないみたいで、バンッと体当たりの百面相でもって八面六臂の大活躍でした

ひとこ佐平次さんの本当の顔は荒神祭のあの落ち着いたイケメンで、結核という治らない病気になったことで、そんなら一生分の楽しいことを全部やっちまってからあの世とやらに行こうじゃねぇか!って考えたのかなぁって、思えました。

病気だからと寝込んだりして人に気遣ってもらうとか嫌な、そういう弱いところを見せたがらない意地っ張りで、死にたかねぇってジタバタ泣きわめくとかカッコ悪いことはしたかねぇっていう自尊心の高い、江戸っ子そのもののいきでいなせな兄さんでした